鉄路を駆ける日々

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【置換間近!?】651系「成田山初詣常磐号」乗車記<友部→成田>

常磐線の大回り乗車北限の地*1友部駅にやって参りました。ここから乗車するのは、成田まで直通する臨時の快速列車「成田山初詣常磐号」です。

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※下のメニューから乗車記部分にジャンプできます

651系勝田車について

常磐線特急「スーパーひたち」用車両として1988年から導入された651系は、そのスタイリッシュなデザインはさることながら在来線特急初の最高130km/hでの営業運転を成し遂げ、常磐線のエースの座を20年以上に渡って守り続けて来ました。しかし、2012年から後継のE657系が導入された結果、2013年の改正までに全ての定期運用を失ってしまいました*2。その後、大半の編成は直流専用化等の改造を受け高崎線特急「草津」「あかぎ」や観光列車「伊豆クレイル」の運用に就いたものの、3編成だけは波動用として往時の姿のまま勝田に留まることとなりました。ところが、老朽化や運用の減少などにより徐々に廃車が進み、原形を留める基本編成は残り1本*3となりました。更に、同じくE657系に置き換えられ新潟で羽越線特急「いなほ」に使われていたE653系が波動用として勝田に戻って来ることとなり、最後の1編成も近い将来の引退が予想されます。今回の「成田山初詣常磐号」が最後の営業となる可能性もあります。

※付属編成も2編成残存し、いわき以北の普通列車の運用に就いています。

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成田臨について

初詣だけでおよそ300万人の参詣者を集める成田山新勝寺に向け、毎年1月に関東一円から臨時列車(通称成田臨)が運転されます。このために各地域の波動用車両(185系など)や現役の特急型車両(E257系など)が駆り出され、定期列車ではあり得ない珍しいルートで成田まで直通で結んでくれます。更に、通常このような列車は団体専用列車として設定されますが、成田臨の多くは一般の快速列車として設定されるのが通例になっており、520円の指定席券を買うだけで気軽に乗車できます。つまり、快適で貴重な車両で珍しいルートを乗車でき、しかも安くで済む超乗り得列車なのです。私が今回乗車した「成田山初詣常磐号」もその一種で、既に特急運用を退いた651系(基本番台)が使われていました。

 

乗車記<友部→成田>

定期運行終了から4年近くが経つため651系用の乗車目標は既に撤去されており、駅員氏曰く「待合室よりも前でお待ち下さい」とのことでした。なかなか雑ですが、あくまでも臨時列車ですから仕方がありません。友部からの乗客の多くは大回り乗車の乗り鉄たちと思われますが、既に半分以上の座席は埋まっていて、茨城や浜通りからの初詣輸送という本来の役割を果たせているようです。

友部からは臨時列車らしからぬ速いペースで走り出したものの、往年の圧巻の走りに比べればそれほどではなく、控えめなモーター音がどこか余裕を感じさせます。途中の石岡土浦で僅かな乗客を乗せると、次の停車駅はもう成田。そのノンストップ距離は65.4kmにも及びます。土浦で乗車扱いは終了しましたが、乗車率は8割程度でポツポツと空席が残りました。

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しばらく走っていると牛久からはかなりの徐行となり*4デッドセクション通過という最大のイベントを迎えましたの。デッドセクションとは交流と直流の境界部の電流が流れていない区間のことで、ここを通過している間は架線からの電流が途切れてしまいます。最近の車両(E657系、E531系)は補助の電源を使えるため、この時も車内に特段の変化は起きませんが、651系は車内の照明が全て消えてしまいます*5。新型車両の導入により最近では滅多に見ることができなくなった貴重な光景を、徐行のお陰でゆっくりと味わえました。

デッドセクションを抜けて直流区間最初の駅、取手では後続の特急「ひたち8号」の通過を待ちました。651系の性能的には我孫子まで逃げ切れるものの、スジの制約により二度の運転停車を余儀なくされてしまいます。

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特急「ひたち」の後を追って利根川を渡り、5分程走ると我孫子に着きました。唐揚げで有名な我孫子では9分止まり、成田線に向けて進行方向が変わりました。座席の転換には前後の乗客との連携プレーが必要になりますが、私の周りについては乗り鉄ばかりでしたから、皆さん心得ているようでスムーズに完了しました。

成田からの上り普通列車の到着を待って11時29分に我孫子を後にしました。成田線(我孫子方面)には定期優等列車の運転は無いので、常磐線に比べればやや線形が悪くなっています。それでも列車は常磐線とあまり変わらない速度で走っていましたが、途中の布佐安食で定期列車との行き違い待ちがあり、結果としては定期列車と同じくらいの時間がかかりました。

安食での交換が終わると到着放送が流れ出しましたが、車掌さんのサービスなのかミスなのか、651系に搭載されているチャイムが全て鳴らされたのにはびっくりしました。乗車券だけを自動改札に通して下さい、荷物を置いて行かないで下さいといった成田臨特有の案内を聞いていると終点成田に着きました。我孫子方面からも全ホームに発着できますが、専用の6番線以外に入線するのは稀*6です。4時間に渡るロングランを終えた651系は、マニアに囲まれながら西側の留置線に引き上げて行きました。

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ザ・ラストラン 651系スーパーひたち

本日もご覧下さいましてありがとうございました。

*1:東京近郊区間はいわきまでですが、友部が他の区間から一筆書きできる限界になります

*2:その後一時復活したものの、2015年春までに終了

*3:K103編成

*4:取手に先行の11:03発、快速上野行が止まっていたためなのか、ここまで飛ばし過ぎて早着したためでしょうか

*5:非常灯は残ります

*6:1本だけ5番線発があるようです