鉄路を駆ける日々

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【改悪?】予土線「しまんトロッコ」が再び定期列車併結に。トロッコを楽しめる区間は3分の1に減少。

高知県窪川と愛媛県宇和島を結ぶJR予土線の”元祖トロッコ列車"「しまんトロッコ」の運行スケジュールが発表され、春からは定期列車に併結して運行されることが判明しました。「しまんトロッコ」への改修前の「清流しまんと号」の運行体制に逆戻りしたかのようです。

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※画像はJR四国HPより

1.運行時刻の変更

<Before>

  • 宇和島10:29→窪川13:16
  • 窪川14:14→宇和島16:46

<After>

  • 宇和島11:39→窪川14:22
  • 窪川15:01→宇和島17:24

<参考:現行の普通列車時刻>

  • 宇和島11:36→窪川13:47
  • 窪川15:17→宇和島17:22

宇和島口では1本後の定期普通列車の時刻をほぼ踏襲しますが、窪川行きは30分、宇和島行きは15分ほど所要時間が伸びています。トロッコ区間や景勝区間を徐行運転した*1としても時間がかかり過ぎ(特に窪川行き)なので、恐らく土佐大正あたりで停車時間が伸ばされたのでしょう。少しでも地元の産品などが買えるようになったら良いのですが…

2.改善点〜伊予灘ものがたりからの乗り継ぎが可能に

運行時間が繰り下がったことで、愛媛県内の松山〜伊予大洲・八幡浜間を走る大人気観光列車「伊予灘ものがたり」から乗り継げるようになりました。これまではギリギリ接続できず、私もこれを理由にトロッコ乗車を断念したので嬉しい改善です。

  • 松山8:25→伊予大洲10:28(伊予灘ものがたり大洲編)
  • 伊予大洲10:50→宇和島11:33(特急宇和海9号)
  • 宇和島11:39→窪川14:22(しまんトロッコ)

※逆方向は接続していません。


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3.改悪点〜「志国高知 幕末維新号」との乗り継ぎが不可能に

「伊予灘ものがたり」と繋がった代わり、窪川に着いてから直接乗り継げていた高知行きトロッコ「志国高知 幕末維新号」と乗り換えられなくなりました。到着の僅か7分前(14:15)に行ってしまうようです。これについては正直がっかりです。あとほんの数分なので融通をきかせて欲しいところです。しかもこの直前に特急列車も出てしまっているので、ほぼ全員が窪川で1時間以上待たされることになります。

4.改悪点〜トロッコ開放時間の大幅減少

多くのトロッコ列車では、トロッコ車両に乗れる時間が限られており、それ以外は控えの車両に居なければなりません。「しまんトロッコ」が単独運転になってからはトロッコ車両がより長く開放されるようになりましたが、再びの併結運転化により開放時間が大幅に縮小されます。

<before>

  • 宇和島→土佐大正(全区間の86%)
  • 窪川→江川崎(同58%)

<after>

  • 江川崎→土佐大正(同31%)
  • 十川→江川崎(同15%)

辛うじて四万十川の絶景ポイントではトロッコに乗れるようになっていますが、特に宇和島行きでは8割以上の時間はトロッコに入れず、ロングシート、トイレ無しの普通列車で過ごさなくてはなりません。観光バスでの利用ならまだしも、わざわざ鉄道で来てくれる観光客には辛い旅になりそうです。

5.改悪点〜指定券を持っていても座れなくなるかも!?

※これは推測です。別に一般車両が連結されるかもしれません。

これまでは単独運転だったので、トロッコの開放時間以外でも確実に座って景色を眺めることができました。しかし、今後は指定券がなくとも(一般車両には)乗れるようになるので、混み方によっては座れなくなるかもしれません。最悪の場合、トロッコ区間を過ぎて車内に戻ると自分の席が取られていた、なんて事態が起きるかもしれません。予土線はローカル線とはいえ、団体客が乗って来た時やシーズン中は意外に混み合うこともあり、確実に座れるというだけで520円の指定券の価値が感じられましたが、これからはそう安心もできなくなります。ただ、「鉄道ホビートレイン」や「海洋堂ホビートレイン」に比べればそれほど混まないのかもしれません。

6.改悪点〜指定券の発売方法がわかりにくくなる

現在では当たり前のように「宇和島→窪川」の座席指定ができるようになっていますが、かつての併結時代にはトロッコ開放区間だけ(例:土佐大正→江川崎)しか指定券が出せず、遠方の係員が発売に難儀する場面が見られました。今回も同様の体制に戻るのであれば、同じ問題が繰り返されるでしょう。普通の観光客にはあまり関係の無いことに思えますが、切符を買うのに時間がかかるのは不利益に違いありません。全国の窓口に周知されることを願いますが、マイナーな列車にも完璧に対応しろというのは酷なのかもしれません。

6.まとめ〜少しの変更で大きな改善の余地あり

JR四国をあまり悪く言いたくはないのですが、正直言ってこれは改悪だと思います。普通列車と統合すること自体はコスト削減策として理にかなっていますが、トロッコ開放区間を増やしたり少しだけダイヤを変更するといったことはそれほどコストがかからずに実現できるのではないでしょうか。予土線存続のためにも是非とも改善してもらいたいものです。

<こんな記事も書いています>

【絶景観光列車】伊予灘ものがたり(大洲編)乗車記<松山→伊予大洲>【バースデイきっぷ四国豪遊(10)】

ご覧下さいましてありがとうございました。

*1:貨車を改造したトロッコ車両は日本有数の乗り心地の悪さを誇っているそうで、車両の性能とは別に安全のために客扱いの制限速度が決まっていると聞いたことがあります